アガサクリスティ『ナイル殺人事件』クールなポアロ♪衝撃的な結末!
当初2020年12/18に公開予定でしたが、コロナ禍で延期。
2022年2月25日ようやく公開となり早速鑑賞してきました。
原作を読んでいて結末を知っている人も楽しめる映画でした♪
目次
原作は
アガサ・クリスティの探偵ポアロシリーズ小説
1937年
『ナイルに死す』
を原作とした映画です。
戦前ですね。
1978年にもイギリスの俳優ピーター・ユスティノフ主演で映画化されています。
ピーター・ユスティノフ
ピーター・ユスティノフは
・映画『地中海殺人事件』
・テレビ映画『名探偵ポワロ/エッジウェア卿殺人事件』
などでポアロ役を演じています。
2004年に82歳で亡くなりました。
ケネス・ブラナー
その後映画におきましては、ケネス・ブラナーが2017年の『オリエント急行殺人事件』から引き続き本作で2回目のポアロ役となります。
ケネス・ブラナーは監督兼任です。
最近では映画『TENET テネット』の悪人役でしたが、まるで別人のように見えますね。
エルキュール・ポアロ
“ポアロ”はアガサ・クリスティ作品に登場する架空の名探偵です。
コナン・ドイル作品のシャーロック・ホームズと同様、個性的なキャラクターで世界中で多くの支持を得ています。
ですので、映画では単なる探偵物語、謎解き物語ではなく、ポアロがどういった行動や発言をするのか、ということも大いなる見どころになります。
ポアロの特徴としましては
・ちんちくりんな小男で大きな口ひげ
・自信たっぷりの発言
・思慮深く慎重派
といったところでしょうか。
こんなイメージですので、映像としましては1978年のピーター・ユスティノフが近い気もしますが、ちょっと太りすぎの気もします。
ケネス・ブラナーは外見はヒゲ以外はあまりポアロっぽくないといいますか、かっこいいポアロになっていますね♪
デヴィッド・スーシェ
私はテレビのポワロを演じたデヴィッド・スーシェがイメージ通りです。
「原作に最も近いポワロ」
と賞賛されたそうですね。
私もそんな気がするのです。
テレビとは1989年~2013年の
『名探偵ポワロ』
です。
たしかNHKで見ました。
吹替え声優さんの力も大きかったでしょう。
若い探偵にしたかった?!
原作者のアガサ・クリスティは
「早々にポアロをやめて、もっと若い探偵にしたかった」
とポアロにうんざりしていたそうです。
しかしポアロは人気が出てしまったため、出版社などに強制的に続けさせられていたということです。皮肉なものですね。
ケネス・ブラナーのかっこいいポアロを見たらなんと言うでしょう?!
「悪くないわね」
なんていってたでしょうか?
遺跡
アガサ・クリスティの夫は考古学者です。
アガサと一緒に毎年のように中近東へ発掘旅行へ出かけていたそうです。
アガサはエジプトへの旅行後すぐにこの作品を書き上げていますから、実体験が反映されているのでしょうね。
アガサ夫妻は作品のポアロと同じようなコースでナイル川をさかのぼり、旅を楽しんでいます。
しかし現在ではダムが建設された関係で、実際に同じコースを旅することはできなくなりました。
『ナイルに死す』の最初の事件がおこるアブ・シンベル神殿もダムの建設により水没する運命でしたが、世界中から遺跡保護の声が巻き起こり、ユネスコの援助により莫大な費用をかけ、60メートル情報の高台に移設されました。現在は世界文化遺産に登録され神殿を見学することができます。
豪華客船
予告はきらびやかで派手なイメージ映像の豪華客船に見えました。
1978年の作品は豪華客船ではありませんでしたから、期待していました♪
しかし特に豪華客船ではなかったですね。
セットのそこにお金をかけることなないと判断したのでしょう。
あらすじ
※ネタばれ注意
親の遺産で億万長者に
リネットは億万長者の親の遺産を継いで、イギリスでも1、2をあらそう大金持ちになった。
そのうえ、スタイルもよく美人。だれもがうらやむ存在だった。
親友のジャクリーン
ある日、親友のジャクリーンがジャクリーンに婚約したことを告げる。
そして自分の婚約者をリネットの屋敷の管理人として雇ってくれないかとお願いする。
ジャクリーンの婚約者サイモン
ジャクリーンは婚約者のサイモンをリネットに紹介する。
リネットはひとめでサイモンを気に入り即決で採用となった。
ポアロはこの場にたまたま居合わせ、この様子を見ていた。
休暇を楽しむポアロ
エジプトの南部アスワンのナイル川をのぞむカタラクトホテルで、ポアロは休暇を楽しんでいた。
すると億万長者のリネットが結婚相手をつれて人々の前に登場した。
相手は親友ジャクリーンの婚約者サイモンだった。
リネットとサイモンは新婚旅行でエジプト旅行に来ていたのだ。
ポアロはいつか見た光景を思い出し、しみじみと感慨にふける。
三角関係
そこへジャクリーンが現われた。
怯えるリネット。
「いますぐ帰るわ!」と激しい口調でサイモンに言うリネット。
「しかし、もう(旅行)は申し込んでいるし、キャンセル料だって発生する」と反対するサイモン。
「いくらかかるっていうの!船を買い取ったっていい。国を買い取ったっていい!」
大金持ちのリネットはキャンセル料のことを言い出すサイモンに腹を立てて言い放った。
財産管理ペニントン
このエジプト旅行には、リネットの財産管理担当のペニントンが乗り合わせていた。
(映画では幼なじみの設定になっている)
リネットは親より莫大な遺産を引き継いでいたが、財産管理は未成年のうちは親から信頼をおかれていたペニントンが任されることになっていた。
しかし未成年だったとしても結婚したならば、財産管理はすべてリネットが行なうといった取り決めをしていた。
ペニントンはずさんな財産管理を行ない不正までしていた。
それがリネットの結婚によってバレるのを恐れたペニントンは、書類を書き換えて横領をもみ消そうと考えていた。
大量の書類
ペニントンは新婚旅行中のリネットに大量の書類を渡し、その中に不正の書類を紛れさせ「サインするだけでいいから」と次々にサインさせようという作戦に出た。
しかし「親から書類は最後までしっかり読むように」と教育させられていたリネットは1枚1枚じっくりと読んでいる。
これでは時間がかかるし、作戦も失敗に終わってしまうだろうと途中で気がつく。
すると隣に座っていたサイモンが
「俺だったら中身なんか読まないでサインする」
と言っていたのを聞いてペニントンは
「これはあとでサイモンにサインさせればいい」
と思い直し
「あとでまたやり直そう」
といって中断した。
事件
ある夜事件は起こる。
デッキでくつろいでいたお客の中に酔っ払ったジャクリーンがいた。
ジャクリーンは興奮し、拳銃を発砲してしまう。
それがサイモンの足に当たる。
サイモンは大量出血し動けない。
発砲したジャクリーンは興奮しパニクっている。なだめられ部屋へ戻る。乗り合わせた看護師が一晩中つきそう。
サイモンも自分の部屋へ戻り乗り合わせた医師に診察してもらう。
翌朝、リネットの付添人がリネットが殺されていたのを発見する。
リネットは耳のすぐ上を銃で撃たれて即死していた。
船という密室で起きた殺人事件。
しかし殺されたのはリネットだけじゃなかった。
そして衝撃的な結末が!!
映画
『ナイル殺人事件』2022年2月25日公開