池上彰著『池上彰と考える 「死」とは何だろう』初めて考える人向き。

池上さんも70歳になり、死についてあらためてじっくり考えたいと思うようになった。そんなとき「死についての本をまとめませんか」とお声がかかったことにより進められた企画本のようです。

「死とはなにか」「人はなぜ死ぬのか」。死と向き合うことで「自分はどう生きるべきか」、将来厳しい場面などを乗り越える強さを鍛えることができるのではないか。

という願いを込めて中学生、高校生、大学生と若い方にも読んでもらうような構成にしたそうです。

私は「死んだらどうなるんだろう」と一番考えて悩んだ時期は小学校中学年ころでした。

自殺をするんだったら、どんな死に方がいいかな。と真剣に考えたものです。

結論として自殺は苦しいそうだからやらない。

と決めたのもその頃です。

その頃、「死」に関する本はほとんどありませんでした。丹波哲郎という俳優さんがよく言っていた「死後の世界」の話は流行しました。本も読んでみました。しかし、矛盾が多々ありいまいち信じられませんでした。

宜保愛子さんという霊能力者のテレビ番組もハヤりました。でも嘘っぽくでやっぱりテレビショーだな~と途中からあきれてみていました。

それに霊が見えるなんて、可哀相です。

ずっとおびえて暮らさなくてはならないんですから。

霊感が強いって自慢する人が時々いますが、ちっともうらやましくなんかないですよ。わぁー、かわいそう。大変だな~と同情します。

 

内容

内容は

・死ってなんだろう?
・人はなぜ死ぬのか
・宗教で違う死生観
・死ぬときに起こること
・死の質問

が中心です。

このタイトルだけ見たら、興味が沸きますね。

でも残念ながら、内容は浅いです!

うわべだけって感じです。
ちっともスッキリとストンと胸におさまりません。

池上さんはかなりの読書家だと自負しておられますが、今回のこのテーマに関しては巻末の参考文献の数々がすべて「浅い内容の本」です。

この浅い内容の本から導き出した本書ですから、浅い出来になるのです。

もっと良い本があるのに。
気づかれないですか?

残念です。

池上さんの本で最もガッカリした本でした。

今まで「死」をまったく考えたことがない人にとっては、良いかもしれません。

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