映画『ドライブ・マイ・カー』どんな脚本になっているのか気になる?!

カンヌ国際映画祭で脚本賞をとった作品の原作が村上春樹著『ドライブ・マイ・カー』と聞いて、調べてみたところ、短編小説集『女のいない男たち』の最初の作品でした。

本が出るとたいてい話題になる村上氏ですが、当時も話題になって本の存在を知り、すぐに読んだのですが、とくに印象に残る作品はなく、でも相変わらず村上節の作品だなーといった感想でした。

なので正直、この原作が素晴らしく感動的な小説なのかと言われると、「う~ん、そうだったけ?」と首をかしげてしまうため、もう一度読んでみました。

そうそう、主人公の家福さんという名字がめずらしく、最初、人の名前だとは思わなかったんですよね。でも縁起の良さそうな名字です。

読み終わって、この作品を世界の映画好きが絶賛する脚本にしあげた監督はすごいかも?!

という思いがわきました。

しかも短編小説なのに映画上映時間は179分と長めの尺。

おそらく骨格部分は原作通りで、いろいろと付け足して膨らませた内容なのでしょうね。

俳優をやっているという主人公・家福の出演舞台「ワーニャ伯父さん」、「ゴドーを待ちながら」の演劇要素も入っているそうです。

予告を観ましたが、ドライバーのみさき役は原作の設定とほぼ同じ年齢24歳で北海道出身の三浦透子さん。原作の雰囲気からしたら、もし20代だったら江口のりこさんが適役かなと思いました。

また予告で流れていた音楽ベートーヴェンのピアノソナタ「テンペスト」の第三楽章は大好きな曲です。せつないキレイなメロディです。

映画では広島・東京・北海道・韓国などでロケを行なったようですね。

そして圧巻のラスト20分!
観る者の魂を振るわせる

とのことですので、最後が肝心なのですね。
それは期待しましょう♪

『ドライブ・マイ・カー』とはビートルズの楽曲でもあるのですね!
youtubeで聞いてみましたが、聞いたことはなかった曲でした。
村上春樹さんのことですから、この曲から着想を得たとかあるかもしれませんね。

あらすじ

主人公・家福は少し前に接触事故を起こし免停になり、車を修理に出していた。眼に緑内障の徴候が見つかったこともあり、専属ドライバーを探すことにした。

修理工場の経営者・大場は渡利みさきという若い女性のドライバーを太鼓判つきで紹介してくれた。家福は一度運転を試したあと、彼女に決めた。

みさきは優秀なドライバーだった。それに、余計おしゃべりはしない。ヘビースモーカーだったが車の屋根がしまっているときは吸わないという約束を忠実に守ってくれた。

家福には二歳年下の妻がいた。子宮癌で亡くなってしまったが、関係は良好だった。しかし彼女には愛人がいた。家福が把握しているだけで4人はいた。どうして自分との関係が良好なのに愛人をつくるのか、家福には理解できなかった。三日だけ生きた子どもを失ったせいなのかとも思った。

みさきの父は八歳のときに家を出て帰らず、母は「みさきがもっと可愛いきれいな女の子だったら父は家を出て行かなかった」と言う親だった。だから母が酔っ払って運転をあやまって即死したとき正直ほっとしたくらいだったという。

みさきは家福に聞いた。

「どうして友だちとかつからないんですか?」

すると家福は
「最後に友だちを作ったのは十年近く前のことになる」
といって話し始めた。

それは妻の愛人だった男だった。どうして妻が愛人をつくったのか理解したかったからだという。

でも本当はその男を懲らしめてやろうと考えていた。致命的な弱点のようなものを見つけ、痛めつけてやるつもりだった。

しかしできなかった。

そしてどうして妻が愛人をつくったのかも理解できなかった。

するとみさきは言った。

「奥さんはその人に心なんて惹かれていなかったんじゃないですか。

病気のようなものなんです。

こちらでやりくりして呑み込んでいくしかないんです」と。

キャスト

家福悠介:西島秀俊
渡利みさき:三浦透子
家福音:霧島れいか
高槻耕史:岡田将生

スタッフ

監督:濱口竜介
原作:村上春樹『ドライブ・マイ・カー』
(短編小説集『女のいない男たち』所収 / 文春文庫刊)
脚本:濱口竜介、大江崇允
音楽:石橋英子