映画『THE FIRST SLAM DUNK』感想
映画という2時間の枠にどうやって漫画の全ストーリーをはめ込むかと考えるとどうしても山場だけになるだろうと予想はしていました。
山場、一番しびれる場面はやはり最後の山王工業高校との一戦でしょう。
そこが映画で描かれると予想していました。
案の定、的中したわけですが、「知られざる物語」もプラスされていました。
それは漫画であまり語られなかった宮城リョータの過去の物語でした。
宮城リョータは沖縄出身で、3歳年上の兄・ソータがいた。兄は将来を嘱望されたバスケットボール選手だった。
その兄が不慮の事故で亡くなった。少し前には父親も亡くなっていた。
兄から「これから母親を支えていこう」と言われていた矢先だった。
沖縄と言えば日本屈指のバスケが盛んな県です。
そこで育ったリョータは小さい頃から兄の影響も受け育ちました。
リョータの母親は兄・ソータを失った悲しみから沖縄を離れ神奈川へ越します。
が、リョータに(ソータを思い出すから)バスケをやめろとはひと言もいいません。
リョータは兄を失った悲しみを乗り越えバスケを続けます。
目次
画力
『SLAM DUNK』の魅力のひとつに、登場人物がカッコイイ!
ということがあります。
ひとりひとり魅力的です。
それは作者の画力もおおいにあります。
絵がカッコよく、登場人物を魅力的に描いています。
難しいスポーツの場面も「絵がうまいなー」と常々思いながら読んでいました。
映画での演出
昨今の技術のせいか、映画の絵もキレイです。
そして試合の終盤の演出が秀逸!
コマ送り、アップになる瞬間、無音。
すべてが効果的です!
これは映画ならでは。
ともすれば、漫画をアニメにして、動くだけマシだけどそれがなにか?!
といわれることもあるかもしれませんが
映画『THE FIRST SLAM DUNK』はアニメにして大成功だと思います!
漫画を見たことがない人でも、十分に楽しめる、ストーリー、絵、演出になっています。
余談
漫画『SLAM DUNK』には山王工業高校のモデルとされる地元の出身者としては感謝しています。
聖地巡礼のルートにも入っているそうで、2024年1月の映画『THE FIRST SLAM DUNK』再上演日には、かつてないほどの入場者を記録したという。
もっとも聖地巡礼としては湘南の踏切のほうが圧倒的にメジャーですが。
しかしながら東北の僻地にわざわざ足を運ぶファンもいるわけでその漫画の人気ぶりに心の底から驚くものです。
今は弱小化してしまった高校ですが、全国最強だったころに、全国的に知られてほしかったと正直思います。
しかし漫画『SLAM DUNK』がなければ、どんなに強くともこれほど脚光を浴びなかったと思えば有難く思っています。
漫画『SLAM DUNK』は一生のうち、繰り返し読んでいく漫画のひとつになると思います。
この映画もです。
映画
『THE FIRST SLAM DUNK』
2022年12月3日公開