天海祐希主演『老後の資金がありません!』おもしろすぎ!原作本あらすじ

親が経営者の息子に嫁ぐ娘の結婚資金、老舗和菓子屋の主人だった舅の葬儀代、残された姑の仕送り、夫婦揃っての失業というお金の問題に

幼い頃に兄ばかりヒイキにされ育ったことをいまだ根に持つ口は達者な義妹夫婦、見栄っ張りで肝心なことは妻に任せて逃げてしまうのんきな夫、小さい頃から何をやっても中の下のとろい娘。なんとか嫁いだと思ったらDV疑惑が?!

唯一の息抜きに通っているフラワーアレンジメント教室での友人関係と先生の驚くべき不祥事。

犯罪まがいの片棒を担がされるハメになる主人公・篤子。

次から次へと問題勃発、目が離せないストーリー展開のおもしろすぎる原作の映画化。

ということで期待しかない!待ちどおしい作品です。

原作では「老後の資金は6000万円必要です」となっていますが、映画では2000万円になっていますね。世の中の風潮に合わせて下げたんでしょうね。

 

あらすじ

主人公の篤子は二十代の娘、大学生の息子、夫と四人暮らし。

夫は老舗和菓子屋の長男でしたが、家業を継ぐことを拒否しサラリーマンに。中小企業に勤め、篤子も経理のパート社員として家計を支える。

やがて高齢になった夫の父は和菓子屋を売却。2億円もの大金を手にした。しかし老後に住むための平屋建て建築費、豪華客船世界一周旅行や美食三昧の贅沢、高級ケアマンションへの入居金で瞬く間に使い果たす。

篤子夫婦は義父母のために毎月9万円もの仕送りをしている。

そばには夫の妹夫婦も暮らしている。9万円の仕送りはしているものの、親と同居する気はなく、高給取りの夫のおかげでいい暮らしぶりのよう。

娘のまゆみは誰に似たのか幼いころから要領を得ないところがあり、就職もままならず、派遣社員として勤めても延長されたことはない。雑貨店でのアルバイトは肌に合ったようで続いている。そんなまゆみが結婚相手に選んだのが、親が地方でスーパーを経営しているという男性。土地柄と商売上、盛大な結婚式をあげるといい、一方的に式場まで決められてしまった。格式の高いその式場であげる結婚式代は600万円を超える。これを双方で折半するという。自分たちの貯金で行なうならまだしも、見栄っ張りな夫が資金を出すとまゆみに言ってしまった。まゆみも断らない。

そんな中、篤子は営業所閉鎖とともに解雇されてしまった。

結局、まゆみの結婚式代、イタリアへの新婚旅行代、新居準備代と合計500万円もの出費になった。

更に、舅が亡くなります。

「親父の葬式のことは俺にまかせてくれ」と見栄を張った夫のために、篤子夫婦が葬儀代を出すことに。しかし「任せてくれ」と言ったものの、結局は「今すごく忙しくて」と篤子一人がまかされることになった。

老舗和菓子屋の主人だったため、貧相な葬儀をあげるわけには行かないと義妹から吹き込まれ、葬儀屋のセールストークにものせられ、葬儀代と墓代で400万円も放出してしまう。

1200万円あった貯金は

1200万-500万-400万=300万

になってしまった。
そして夫のリストラ。

もう、うちにはお金がない!

夫も頼りにならない!

どうしたらいいか?!

 

好きなシーン

巻末の解説で室井佑月さんが
「面白く、ためになる、素敵な小説だった。こういう本が読みたかった」
と書いていますが、まさに同意です。

室井佑月さんが一番好きなシーンは

篤子とサツキと美之留がサツキの家でお茶をするシーン
彼女たちは見栄を張ることをやめ、ようやくほんとうの友だちになりはじめる。

とのこと。

私が一番好きなシーンは

篤子がもう9万円の仕送りは出来ないと義妹に電話で訴えるシーン。

私は志々子なんかに負けない。
闘え、頑張れ!
自分にそう言いきかせ、大きく深呼吸してから携帯を手に取った。

かなり痛快です!

 

キャスト

後藤篤子:天海祐希
後藤章:松重豊
後藤まゆみ:新川優愛
後藤勇人:瀬戸利樹
後藤芳乃:草笛光子

後藤太平:竜雷太
後藤波子:藤田弓子

桜井秀典:石井正則
桜井志津子:若村麻由美

松平琢磨:加藤諒
松平金造:佐々木健介
松平美和:北斗晶

神田サツキ:柴田理恵

本間:友近
城ヶ崎君彦:クリス松村
レイナ:高橋メアリージュン

荻原博子:荻原博子(経済ジャーナリスト)

天馬:哀川翔
大泉健三:毒蝮三太夫
森口:三谷幸喜

 

スタッフ

監督 :前田哲
脚本 : 斉藤ひろし
音楽 : 富貴晴美

映画
『老後の資金がありません!』
2021年10月30日公開