映画『海獣の子』豪華声優&スタッフで美しい映像のファンタジー♪
『海獣』とは海に生息するほ乳類のこと。
クジラ、イルカ、ジュゴン、マナティー、アシカ、アザラシなどです。
この映画は原作が五十嵐大介さんのマンガです。
2006年から2011年まで小学館のマンガ雑誌『月刊IKKI』に連載されました。
第38回日本漫画家協会賞優秀賞
第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞
と大きな賞も受賞されるくらい評価も高いマンガです。
マンガのファンも多く映画化はかなり期待度が高かったと思います。
目次
豪華なスタッフ
映画の音楽担当は久石譲さんと音楽界の大物です。
主題歌はヒットメーカーの米津玄師さん。
制作会社はSTUDIO 4℃。
監督は“原作の魅力を最大限に生かす作風”といわれ、長いことヒットアニメに携わってきた渡辺歩さんなど。
豪華なキャスト
声優は主役の子:琉花 に芦田愛菜さん。
相手役の男の子:海 は映画『リメンバー・ミー』で主役のミゲルを演じ見事な歌も披露した石橋陽彩さん。
琉花の母親役は蒼井優さん。
琉花の父親役は稲垣吾郎さん。
科学者役に田中泯さん。
助手役に森崎ウィンさん。
老婆科学者役に富司純子さん。
と声優陣も豪華です。
感想
原作がマンガの映画の場合、賛否が両極端に分かれます。
マンガを読んでいないので、私には比べることができませんが、気になる箇所は後半部分です。
おそらく映画のストーリー内でいわれていた「祭り」のことだと思われます。
芦田愛菜さん演じる琉花が、浦上晟周さん演じる“空”から口移しで飲み込んだ隕石が光り出し、琉花は海の中に飛び込んでいきます。
それはクジラに飲み込まれたようにも見えますし、宇宙に飛んでいったようにも見えます。
どこか異次元の空間でぐるぐると目まぐるしくいろんなものを目にして、最終的には元の世界、現実世界に戻ってきます。
この異次元の世界をどう評価するかが、この映画の評価につながると感じました。
またこの異次元の世界はマンガではどう表現しているのかも気になりました。
私個人の感想は、この部分のやりたいことはわかるような気がしますが、わかりにくかったです。
もっと短くても良かったと感じました。
この映画は多くの子どもも観ることを考えると、子どもにもわかりやすくまとめたほうが良かったのではと思いました。
アニメの絵自体は、とても美しく表現されています。
大きな画面で見ると迫力がより伝わってくるでしょう。
海や海の生物を描くことはとても難しいです。
それを実写を使わずに細かく描かれているところはお見事です。
『光りもの』もよく描かれています。
画力も素晴らしいスタッフのたまものでしょうし、莫大な時間と労力がかかっていると感じました。
ストーリーは海をめぐるファンタジーですからなんでもアリです。
狼に育てられた少女というのは、実際にあった話らしいですが、ジュゴンに育てられた人間というのは、あり得ない話です。
でもファンタジーですからアリといってもいいでしょう。
でもなぜそれが可能だったのか、ファタジーなりに解明してくれたら映画鑑賞後の満足度はUPしたでしょう。
結局はわからずじまいでしたね。
わからないのもファンタジーだともいえるかもしれませんが。
あらすじ(途中まで)
琉花は中学生。
夏休み初日、ハンドボール部の練習中にいじわるな部員に足を引っかけられ転び、心ない言葉も浴びせられます。
練習を続ける中、そのいじわるな部員を琉花がケガさせてしまいます。仕返ししたつもりはないものの、ワザとやったと部員から見られ、顧問の先生からは「自分から謝る気がないならもう来なくてもいい」と告げられます。話し下手の琉花はうまく説明できないまま、部活に行くきっかけを失ってしまいます。
琉花の父親は新江ノ島水族館のスタッフです。
部活に行けず時間をもてあました琉花は幼い頃よく遊びに行っていた新江ノ島水族館に行ってみました。すると父親の同僚が声をかけてくれバックヤードへ案内されます。
そこには“海”がいました。
“海“は兄の”空“と共に野性のジュゴンの群れに紛れていたところを保護されたのでした。
“海“は研究・調査のために水族館に滞在していました。琉花は海と気が合いすぐに仲良くなります。
海辺で琉花は“空”に出会います。“空”は白い肌を持ち、琉花にいじわるな物言いをします。
3人は水族館所有の船をこっそりと出航させ、沖に出てしまいます。
ストーリーは賛否分かれるかと思いますが、映像は美しいです。
今まで見たことがないファンタジーを観てみたいという方にお薦めします!