映画『エルフと不思議な猫』ロシアのファンタジー映画☆

日本の劇場公開はなかったようです。

ロシアの映画はあまり観る機会がなかったので、「吹替え」と「ロシア語」と両方を観てみました。

巻き舌が耳に残るロシア語を聞いていると「巻き舌が出来ない人がロシア語を話すとどんなふうに思われるんだろう?」と思ってしまいます。生まれたときから巻き舌に親しんでいると出来ないということはないのでしょうかね。巻き舌ができないものですから気になってしまいました。

エルフの存在も、ロシア映画も、新鮮でおもしろかったです!

 

この映画は

✔ ファンタジーが好きな人

✔ 猫が好きな人

✔ ロシア映画が好きな人

にお薦めです♪

 

 

あらすじ(途中まで)

母と娘がある部屋を内覧しに来た日、不動産屋は占星術師に頼んで部屋に呪文をかけてもらっていました。

その儀式は母娘が部屋に入る直前まで行なわれ、ギリギリの時間で終了。母娘は占星術師と入れ替わって部屋に入りました。

母娘にその儀式を見られずにすんだ不動産屋はひとまず安心して部屋を案内して回ります。

ところがポルターガイスト現象が部屋のあちこちで起こります。

母娘は驚き心配になり「大丈夫なのですか?」と不動産屋さんに訊ねますが、なんとしても部屋を売りたい不動産屋は「問題ない」との一点張り。

すると急に母娘は催眠術にかかったかのようにベランダへ向い、外の景色を眺めます。この部屋はマンションの17階で、そこから見る夜景は絶景でした。うっとりする母娘。これは人間の目には見えないエルフが術をかけたのでした。

 

 

 

母は会社社長から借金してお金を借り、この部屋に住むことにしたのでした。

引っ越しが済んだ初日の夜、またポルターガイスト現象が起こり、別の部屋の住民に事情を話して一晩泊めてもらうことにした母娘。

今までも何人もの人が引っ越してきてはまた引っ越していったとそれまでの住人の写真を見せられ「次はあなたたちね」と言われてしまいます。

 

 

 

翌日母娘は部屋に戻ります。

娘は部屋にエルフ(妖精)が住んでいると信じ込んでいて「仲良くなりたい」と好意的に話しかけます。

エルフは人間の目には見えませんが、母娘が飼っていた猫には見えたのでした。そして猫とエルフは会話も出来ました。

この部屋のエルフは占星術師より「住人が出て行くようにいらずらをしてほしい」と頼まれていましたから、さまざまな現象を起こして部屋をめちゃくちゃにします。

それでも母娘はめげずに毎日格闘します。

ところが優秀な建築家で会社社長からも一目置かれていた母は大事なプレゼンの日に大遅刻!エルフが目覚まし時計を鳴らないようにいたずらをしたのです。

エルフとの格闘の日々で疲れてきってしまっていた母はこのことが大きなきっかけとなって会社をクビになってしまいます。

堪忍袋の緒が切れた母は部屋を出て行くことを決意します。

 

 

実は母娘が部屋を内覧に来た日、不動産屋さんは占星術師に部屋に住み着いているエルフが30日間だけはおとなしくする術をかけるように契約し、それを行なっていたのでした。

ところが術をかけている最中にこの部屋には宝物が隠されているということに気づいた占星術師は母娘が部屋を出て行けば、宝物を探し出して自分のものにできると思い直し、不動産屋さんの前では術が成功したと見せかけ、すぐにその術を解いて逆にエルフがいたずらするようにしむけたのでした。

 

 

いままでも何人もの住人をいたずらで追い出してきたエルフはこの新しい住人をこらしめることはお手の物。しかし猫と会話をしているうちに自分がやっていることに疑問を持つようになっていきます。

一番最初の住人は「仲の良い幸せな家族」でした。エルフも穏やかな気持ちでその家族を陰ながら見守って助けてお互いよい関係で暮らしていました。しかしその家族が引っ越すことになって、自分ひとりだけ残されたのでした。エルフは人間から「一緒に行こう」と言われない限りは行くことができないようです。とても寂しい気持ちでいたエルフのもとに、次の住人が引っ越してきましたが、仲が悪くケンカばかり。そういう不幸な部屋には目に見えないカビがはえてくるのでした。

次の住人もその次の住人も仲の悪い不幸な家族でした。

 

 

今回の母娘は仲良くしかもエルフに好意的でした。そのことを猫のアドバイスで気がついたエルフは考え方を変え、親子を助けようと思うようになります。

占星術師のほうはというと、息子に協力してもらい、部屋から宝物を盗んでずらかろうと企みます。

とうとう占星術師とその息子と母娘が部屋で鉢合わせてしまい、助けようとするエルフは術にかけられてしまいます。

 

 

勧善懲悪

悪者の占星術師と肝心なことを教えずとにかく金儲けをしたかった不動産屋はディズニー映画だったら、最後に懲らしめられるでしょう。

しかしそこはディズニー映画とは違う解釈でしたね。

息子は痛い目にあいましたが、占星術師と不動産屋は「しぶといやつら」という印象が強く残りました。

 

 

猫の表情がかわいい!

猫のおしゃべり声はおじさんでしたね。

実写版「名探偵ピカチュウ」のピカチュウの声のような感じです。見た目は愛くるしいのですが声はおじさん。

でも良い働きをします!

 

 

エルフ

北ヨーロッパのほうで民間伝承に登場する妖精、精霊のような生き物です。ロシアと北ヨーロッパは近いですから同じような考え方だと思われます。

人間の目には見えなくて、気に入った人間は守るけれども、そうでなければいたずらをして困らせる、人間から声をかけられないと一緒についていけずにずっと同じ家に居着くとこの映画では考えられています。

家に住みつくという点から考えると、日本でいったら座敷童を思い出します。