映画『太陽は動かない』激しいアクションが見もの!ブルガリアロケ
期待以上のおもしろさでした!
過酷な体を張った映像がこれでもか!というくらい続き見応えタップリです。
原作は長編小説でメチャクチャ面白いのですが、これを2時間の映画にするにはどんな感じになるんだろう?ととても楽しみだったのですが、うまい具合にまとまっていて原作を知らなくても楽しめます。
映画を観て興味が沸いたら小説も読んでとどちらも楽しむのがお薦めです♪
主人公は
AN通信に所属する鷹野一彦。藤原竜也さんが演じます。
AN通信とは世界中に拠点を持つスパイ組織。
鷹野一彦の相棒は竹内涼真さん演じる田岡亮一。
二人の直接の上司は佐藤浩市さん演じる風間。
風間は車いすで家の中から彼らの活躍や情報を映像で見て指示を出します。
なぜ車いすなのか、映画でわかります。
目次
ロケ
映画はブルガリアの逃走劇から始まります。
日本ではヨーグルトで知られる“ブルガリア”。
「へー、こんな感じの街なんだ」
と興味津々で見ていました。
それもいきなり激しい殴り合いで建物の数階上から走ってきたトラックの荷台にダイブし、街中を逃走。激しいカーレースでしょっぱなから釘付けにされるシーンが続きます。
走っている列車の背に二人が飛び降りたり列車の中での争う場面。
砂漠上空をヘリコプターで偵察中、撃たれてしまうシーン。
海上の船が傾き沈没していく中での救出劇。
など、映画館で観ていて思わず前のめりになって力が入ってしまう映像が続きます。
すごい!
すごいのですが「イヤーー、撮影が大変だったでしょうねー」という思いが同時に沸き上がってきます。
しかも二人がカッコイイ!
お二人は相当トレーニングをしていたようですね。
半年以上も前から撮影のためのトレーニングを行ない、竹内さんはブルガリアでトレーニングジムの会員になって汗を流していたそうです。
相当激しいシーンでもちゃんとセリフが聞き取れるというのは、さすが藤原さんだなと思いました。
助演二人のスパイス
謎の女としてAYAKOと名乗る女性が現われます。
韓国の女優ハン・ヒョジが演じているのですが、鷹野たちとの会話は日本語です。
また鷹野とは高校時代から敵スパイとして知合ったデイビッド・キムも韓国の俳優ピョン・ヨハンが演じています。
二人とも「わざと?!」というくらい棒読み日本語です。
世界を股にかけているスパイ合戦を演出するために、海外の俳優を起用して片言日本語をしゃべらせたのでしょうかね。
まあ確かにこの二人の日本語は違和感があり、映画のスパイス的な役割になっている感じもします。
高校時代とのシンクロ
鷹野一彦はデイビッド・キムに高校時代に出会います。
鷹野のAN通信での初仕事でした。このとき鷹野はデイビッドにかないませんでした。
大人になってまた敵同士で争ったとき、高校時代の映像がうまい具合に重なります。
今回は鷹野が勝ちました!
鷹野がなぜAN通信の一員となったのか、昔の思い出がちょいちょいシンクロしてきます。そのシンクロ具合が微妙にうまく、わかりやすくなっています。
AN通信
企業の秘密を他社へ多額の高額で提供しているスパイ組織。
工作員は24時間報告をしないと胸に埋め込まれているという装置を爆破される。
また仕事をしくじった場合も同様。
そのため絶対に失敗は許されない!
鷹野一彦(藤原竜也)と田岡亮一(竹内涼真)も同様。
映画の冒頭で、二人はそれを目の当たりにしています。
小説では18歳になったら初めての任務につくことが決められていた。
35歳まで任務を全うすると胸に埋め込まれた爆破装置を取り外してもらい、自由になれる。
となっていますが、映画ではそこまで解説はしていません。
次回作は?
藤原竜也さんは「水が苦手」「高いところがダメ」ということで過酷ロケのダメージは相当だったようで「これが最後」と言っていましたが、小説はまだ続きがありますし、映画も続きそうな雰囲気で終わりましたから、興行収入がよければ次回作もありそうな気がします!
原作
小説『太陽は動かない』
南シナ海の油田に絡んだ、いかにもありそうな国際問題を日本・中国・韓国・アメリカにわたって広大なストーリーに仕上げた物語。
南シナ海に第四の油田がみつかったとウワサがあった。
この油田はいままで見つかった油田を3つ足したくらいに匹敵するという大規模なものだった。
この油田をめぐって新疆ウイグル自治区の新源石油と日本の興和、韓国の南星が提携を組もうとしているという。
またその提携を中国中央政府とCIAがウイグル過激派を使って阻もうという計画があるという。
それはこれから行われる日韓サッカー戦のスタジアムを爆破させるというものだった。
その実行犯との連絡係と思われていた真島裕之がベトナム・サイゴン病院で暗殺された。
これは何を意味するのか?
CNOX(中国海洋石油=国営総合エネルギー巨大企業)や香港トラスト銀行のアンディ・黄がこの儲け話に絡んでいる気配はなさそうだ。
それは油田よりも魅力的な儲け話があるということなのか?
実は新エネルギーが存在していた。
鷹野一彦はウイグル過激派とつながりのある者へ会いに上海へ向かった。
小説『森は知っている』
鷹野一彦の幼少期から高校時代。水の利益をめぐる問題にからむ初めての任務などの物語。
沖縄県石垣島の南西60キロに浮かぶ
南欄島(ならんとう)
で知子ばあさんに世話になっている高校三年生の鷹野一彦。
同学年で同じ境遇の柳(やなぎ)勇次には知的障害を持った弟の寛太がいた。
島には徳永という男性がいて鷹野たちを監視し命令を下していた。
18歳になった鷹野は東京で初めての任務につくことになった。
あるビルにしのびこんでデータを盗んでくるという任務だ。
そこでデイビッド・キムと鉢合わせすることになる。
島に戻った鷹野は柳が初任務のあと、AN通信からデータを盗んで姿を消したことを知る。
柳と寛太の安否を心配する鷹野。
しかし今度は香港での任務。
それが終わると卒業を待たずして東京へ行くことになった。
ドラマ
WOWOW「連続ドラマW」
で放送された分は
すでに観ることができます。
ドラマあらすじ
3年後、東京で開催予定の国際都市博覧会をめぐって様々な謀略が動いている最中、建設現場が何者かによって爆破された。
AN通信の指令を受け、鷹野と田岡は爆破事件の調査を開始した。
するとある中国企業勢力がからんでいたことがわかる。
しかも8年前、任務遂行中に鷹野の目の前で死んだはずの、鷹野のトレーナーにして相棒だった桜井修がその勢力の一員として活動していた。
またNPO団体職員・落合香は、事件の裏に政界の陰謀を疑い中尊寺信孝の周辺を嗅ぎまわる。
事件には関係ないと思われていたエリート二世議員・桐野研次郎も動き出す。
見えてきた都市博開催の裏にはそれを遥かに超える巨大利権。
中国企業勢力と中尊寺たちが狙うのはそれだった。
映画
『太陽は動かない』
2021年3月15日公開
公式ホームページ
http://wwws.warnerbros.co.jp/taiyomovie/
<監督>羽住英一郎
<原作>吉田修一
「太陽は動かない」
「森は知っている」
<キャスト>
鷹野一彦:藤原竜也
田岡亮一:竹内涼真
風間武:佐藤浩市
AYAKO:ハン・ヒョジュ
デイビッド・キム:ピョン・ヨハン
山下竜二:市原隼人
菊池詩織:南沙良
鷹野一彦(高校時代):日向亘
柳勇次:加藤清史郎
ジミー・オハラ:横田栄司
アンディ・黄:翁華栄
小田部奈々:八木アリサ
小田部教授:勝野洋
河上麻子:宮崎美子
河上満太郎:鶴見辰吾