笹本恒子×むのたけじ【笑う101歳×2】長寿同士の元気なお姿!

笹本恒子さんはこの映画が公開された2020年は106歳。

残念ながら2022年8月15日、誕生日の2週間前に107歳でお亡くなりになりました。

 

 

笹本恒子さんは「女性報道写真家第一号」とされる写真家です。

当時2015年の徹子の部屋で初めて拝見しました。

とても102歳には見えない外見と話し方で興味を持ちました。

赤ワインが大好きで毎日飲むというのが印象的でした。

その後あるテレビで映画の上映のことを知り

 

どのような毎日を送るとこんなに若々しくいられるのか

 

ぜひ映画を観てみたいと思っていました。

ドキュメンタリーということでしたので、映画としておもしろくなかったとしても、笹本恒子さんのことを少しでも知ることができるならばかまわない、きっと映画館でしか観れないだろうから後悔したくないと思い観に行きました。

むのたけじさんは映画を観て初めて知りました。

秋田出身で報知新聞や朝日新聞社の記者を経て、郷里に戻り週刊新聞「たいまつ」を創刊し、10年以上続いたというから驚きです。

歯のない口のせいか、言葉は聞き取りにくく、しかし口を大きく開け腹から声を出し訴えるように話すためエネルギーを感じます。とても100歳越えとは思えない力強さです。

大学生の前で講演をするという場面もありました。むのさんは若者の意見も即座に理解し、噛んで含めるように丁寧に力強く返答していました。

後半、むのさんが肺炎を起こし入院している姿が映りました。

別人のように顔色はくすみ話しかけられても朦朧とし、口をあけて寝ているようです。食事の時間になると「目を開けてくださいね」と声をかけられ、一瞬目をあけるのですが、また閉じてしまいます。

 

その後退院し、家に病院のようなベットを置き、息子さんと一緒にリハビリもし、息子さんが声もかけているのですが、意識がうすくなっているようです。

この状態から元気に復活できるのだろうかと思っていたら、退院して30数日で亡くなったとのこと。老衰する方の最後を初めて見ました。

 

笹本恒子さんが以前購入されたという都心のマンションに久々に様子を見に戻りる場面がありました。

「良いところを手に入れた。ちょうどいい場所だ。飛び降り(自殺)もできる」とおっしゃる。 「そんなことを考えたりするのですか?」という問いに、 「あるわよ」と言い切り、 「まさか100歳まで生きるとは思っていなかったからね」と。

 

戦争を軸に笹本さんとむのさんの人生が交互に映し出され、けっしてあきることなく最後まで観ることができました。

 

好奇心ガール、いま101歳: しあわせな長生きのヒント (小学館文庫)