林 真理子・壇蜜『男と女の理不尽な愉しみ』ゲス不倫から熟年離婚まで

読んでいただければわかるのだが、私は完全に聞き役となっている。が、壇蜜さんという希有な存在をうまく引き出せることが出来た。それだけが私の手柄だと思っている。

こんなすごい女の人見たことない。それにひきかえ私は本当にふつうのおばさんだと思った。しかし聞き上手のおばさんということで、その価値があっただろう。

いつもながらの謙虚な発言です。そんな謙虚なところが好きなのですが、内容はバンバン発言されています。

林真理子さんはただの聞き役ではなく、きわどい返しもハッキリと言葉にするから、おもしろいのです。

確かに壇蜜さんはTVサンデージャポンでお見かけすると、ご自身の鋭い視点から芯の通ったブレない発言をしてくれるので、何を発言されるのかと楽しみでもあります。

その壇蜜さんと林真理子さんの対談なので、どちらも強い個性。その強い個性がぶつかり合うから読んでいて楽しい。どんどんページが進みます。


林真理子さんの男性観は、長年エッセイを読み続けているので、だいたいわかります。
壇蜜さんの男性観は独特です。世間一般の女性とは違います。

 

結婚のこと、不倫のこと、男と女のことなど、二人の価値観と世間の意見を対比してすすめていきます。

なかでも壇蜜さんがエンバーミング(遺体衛生保全)のお仕事をされていたときのお話は興味深いものがありました。普段なかなか聞けません。

それにしてもよく出来ますよね~。私だったら無理!

死体のニオイを漫画喫茶のシャワーで流して銀座の夜のお店に出勤されていたというのも衝撃です。