ビートたけし『フランス座』浅草の歴史は面白い☆
浅草が東京らしい文化の発信地として、複数の映画館が所在する映画の街だったり、劇場が立ち並び興行で賑わっていた繁華街だった歴史を知らない者としては、まず「フランス座」ってなんだ?
というところから調べてみますと、フランス座は「浅草フランス座演芸場東洋館」というのですね。この多すぎる字数からすると、この劇場はいろいろな事情を乗り越えて存続してきたのではないかと推測します。
「東洋館」は以前行ったことがあります。お昼12時から16時30までぶっ通しで2000円と格安。いろんな芸を見ることができて新鮮です。また行ってみたいと思いつつ叶っていないですが、今年はぜひ行きたいです。
ときどきテレビで「浅草の歴史」を見聞きするたびに、特に街を歩く人々の多さに圧倒します。今は外国人観光客で混み合っているんでしょうか。
本書ですが、たけしさんの語りで話はすすみます。自伝じゃないかと思ってしまうような語り口ですが、当時のセリフなどで詳細すぎる部分は、まさかこんなところまで覚えているわけないので、創作しているんだなとちょっと考えるとわかります。ということでやっぱり小説なんだと思い直しますが、のちのちこの本は、この時代の浅草演芸を調べる学者たちの大事な資料として残るのではないかと思います。そして何百年かのちにはほとんど史実になるのではと思ってしまいます。