映画『シャザム!』もうひとりのスーパーヒーローは歴史が古い

マーベル・コミックと並ぶ二大アメリカン・コミックス出版社のひとつ、DCコミックスに登場する架空のスーパーヒーローです。

歴史は古く最初に登場したのは1940年代の「キャプテンマーベル」です。

「シャザム」は1940~1950年代に漫画本が刊行され、1990年代には新刊も発売。テレビシリーズも放送されました。

全盛期の売上げはスーパーマンと並んだといいます。

他のヒーローは地球外から来た宇宙人ですが、「シャザム」は普通の男の子たちがスーパーヒーローになる物語です。魔術を使って戦うところが違います。

また男の子ひとりがスーパーヒーローに変身できるだけでなく、一緒に住んでいた里子たちも子どもから大人のスーパーヒーローに変身し活躍します。

日本でいったら、ゴレンジャーのようなイメージでしょうか。

映画『シャザム!』はコミックをもとに現代風に作られました。SNSで発信する場面もあります。映像がときおり「ハリーポッター」っぽく感じるところもあります。

映画が公開されたことによってスーパーマンに似ているけど、違うスーパーヒーローが存在していたことが広く認知されることになったと思われます。

 

シャザムの思い

シャザムとは魔術師の名前。

魔術師・シャザムは、あらゆる魔術のみなもと=「永遠の岩」を守ってきた。

他に仲間が6人いた。

しかしある間違いから危険な勇者を選んでしまったことで、大勢の命が奪われ、いくつもの文明が消え去ってしまった。

その者は与えられた魔力を自分の復讐に使ったのだ。

そして、世界に七つの大罪を解き放った。

その結果、6人の魔術師は殺されてしまい、魔術師・シャザムだけがひとり残された。

「私の寿命もそう長くはない。我が魔術を受け継ぐ者を探したい。
その者は強い精神力と清らかな魂を持つ者。
この、まことの善人が現われるときまで決して魔術は渡さない。」

この切実な思いで引き継ぐ者を探していた魔術師・シャザム。

意外にも多くの人が候補となって魔術師・シャザムの元に送られていました。

しかし魔術師・シャザムの目に叶う者はなかなか見つからず、最終的にビリーが選ばれたのでした。

 

 

 

シャザムは魔術師の名前であり、ビリーがスーパーヒーローに変身するときの言葉であり、人間に戻るときの言葉でもあります。

誰でも唱えるとスーパーヒーローになれるかといえば、そうではなく、認められた者しか変身しないという設定です。

 

シヴァナ博士も

シヴァナ博士も幼い頃、魔術師・シャザムのいる洞窟に魔術で導かれていました。

ところが「ふさわしくない」と判断され、そのままシヴァナ博士は元の世界へ返されたのでした。

シヴァナ博士は自分が選ばれなかったことを後悔し、それからずっとその研究に没頭するようになりました。

父親が経営する会社のスポンサーの研究所の一員として「集団ヒステリー調査」をしているといって実はこの洞窟へ行く方法をずっと探っていたのでした。

そしてあるときついにこの洞窟へ行く方法を見つけ出し、訪れます。

魔術師・シャザムと戦って、七つの大罪(邪悪の魔術)を身につけて現実世界へ戻ってきます。

 

主人公・ビリー

14歳のビリーは幼い頃に母親と生き別れになってしまい、その後孤児院を転々とします。というのも脱走を23回も繰り返し、母親を探していたからです。今度の里親はビリーだけでなく、ほかにも数名の同じ年頃の里子たちが暮らしていました。

あるとき片足が不自由な里子仲間・フレディを助けた善行のおかげか、魔術師・シャザムの洞窟に導かれます。

そして魔術師・シャザムから話を聞かされ

「お前をまことの勇者と選んだ」

「杖に手を触れ、我が名を言うと、我が力が乗り移る」

と言われます。

最初、ビリーは
「僕は善人ではないし、そんな人がいるとは思えない」
といって人ごとのような受け答えをしていました。

しかし魔術師・シャザムの有無を言わせない圧力に負け

「シャザム」

とその名前を言います。

すると、子どものビリーは大人のスーパーヒーローに変身します。

 

ビリーとフレディ

ビリーはスーパーヒーローの姿のまま電車にのり、自宅へ帰ります。

戻る方法を知らなかったからです。

しかしこのまま家に入ったら誤解されるだけだと思い、ちょうど皿洗いをしていたフレディを見つけ、窓からメッセージを送ります。「消灯後ちょっと外へ出てきて」と。

初めはビリーの姿に驚き信じなかったフレディでしたが、フレディはスーパーヒーローものが好きだったこともあって、じきに信用します。

ビリーとフレディはビリーにどんな力が備わったのか、いろいろと試してみます。

そしてSNSにその映像を撮ってはUPしまくっていました。

 

 

シヴァナ博士

邪悪の力をもったシヴァナ博士は、ビリーの存在を知ります。

そしてビリーの力も自分のものにしようと、追いかけ回すようになります。

ここからシヴァナ博士とビリーの戦いが始まります。

 

七つの大罪とは

よく出てくる言葉ですが、キリスト教における言葉です。

「七つの死にいたる罪」

罪に導く「七つの罪源」

とも言われます。

1 傲慢
2 強欲
3 嫉妬
4 色欲
5 憤怒
6 怠惰
7 暴食

などです。

映画では、悪魔の形をした7つの石像でしたが、魔術師の力が弱まって自由に動けるようになります。

 

SHAZAM

SHAZAMとは頭文字です。

 

「S」ソロモンの知恵
「H」ヘラクレスの剛力
「A」アトラスの体力
「Z」ゼウスの全能
「A」アキレスの勇気
「M」マーキュリーの神速

 

ソロモン

紀元前1011年イェルサレル生まれ。
知恵者、予言者と言われている。
夢の中で「何でも願うものを叶えてあげよう」と言われ「知恵」を求めたことにより「知恵」のシンボルとされるようになった。

 

ヘラクレス

ギリシア神話の英雄。
赤ちゃんのときに素手でヘビを絞め殺したと言われるほどの豪腕。

 

アトラス

ギリシア神話に登場する大男。
両腕と頭で天空を支えているとされている。

 

ゼウス

ギリシア神話に登場する全知全能の存在。全宇宙や天候を支配。
人類と神の双方を支配すると言われている。
全宇宙を破壊できるほど強力な武器を持ち誰も逆らえないとされる。

 

アキレス

ギリシア神話に登場する英雄。
トロイア戦争にて敵船50隻をたった一人で戦い勝利したといわれる。

 

マーキュリー

神話に登場する早足で駆ける者。

 

映画
『シャザム!』
2019年4月
日本公開

 

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