映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』あらすじ&感想
龍、気功、武術、伝説、知られていない山深い村など、中国を代表する特徴を盛り込んだ作品です。
スピード感もあり目が離せない演出がさすがです!先日『妖怪大戦争』を観たばかりだったので、比べたくはないのですが、映像の作りの差が歴然でしたね。
「えぇっ?!」ともう一度確認したくなる映像の連続だからこそ、飽きずに観ていられるのかもしれません。
映画館の大画面で観た後、お家でもディスクや配信で鑑賞したくなる、繰り返し再生、スロー再生などもして観たくなる、そんな映像が素晴らしいですね。
カーアクション
カーアクションも見どころです!
映画『スピード』シリーズでも思いましたが、どうやって撮影しているんだろう?ということが気になってしまいます。
映画の最初のほうでは、バスの運転手が殺られてしまって、代わりに主役シャン・チーの友人、ケイテイが運転をします。普通のバス2台が連結している大型バスが真っ二つになってしまうシーンや、路駐していた車の片側にバスが乗っかっちゃって猛スピードで進んで次々と車をつぶしていくシーン、すごかったですね!
また竹林の中を車で走っている最中に、通り過ぎた後ろの道に左右の竹が倒れて道をふさいでいくシーン。スピードをあげないと、その竹に押しつぶされてしまう中で必死にスピードアップし、右に左にハンドルを切るというシーンもすごかった!
1000年以上生きた男
主役シャン・チーの父親シュー・ウェンウー(トニー・レオン)は1000年以上も前から腕にリングをはめていた。
リングははめている者に圧倒的な力を与える。世の中の役に立つ善にも使えるが、シュー・ウェンウーは権力にしか興味がなかった。
リングを使って戦い、次々と権力を手に入れ、現代2021年に生きている。
シュー・ウェンウーの見た目が1000年以上前も現代も50代といった感じ。歳をとらないようです。
そのあたりの説明はいっさいありません。
映画だから1000年以上生きた人という設定なのか、親子代々受け継がれてきて現代にいたるのか、どっちだ?
と思いつつ見ていたら、中盤で1000年以上生きていたことを明かしたことで「あーそうだったのか」と腑に落ちます。落ちるか?!そこは、なぜそんなに長生きなのか、触れていないので疑問ではありますが、まあ、映画なのでということで無理矢理納得。
リングの入手
シュー・ウェンウーがなぜリングを手に入れられたのかの説明もいっさいありません。これはマーベル映画シリーズの中にあるのでしょうか?この映画だけ観た人にはわからないですね。
つわものだから、手に入れられたのか、偶然なのか、ラッキー的なことなのか。
またよく盗まれずに1000年以上も所持者でいられたなと思ってしまいます。
なぜなら、いつも身につけているわけではなく、箱にしまったりするシーンもあるので。
しかも最期は意外とあっさりと絶命してしまいます。
マーベル映画って、これでもか!というくらい死なないパータンとすぐ死んでしまうパターンがありますよね。
現在と回想
主役シャン・チーの現在と小さい頃の回想が入り交じりますが、絶妙なタイミングが、とてもうまい!全然違和感なく、昔にも今にも感情移入できます。
こまかいことはさておき、お話もとってもおもしろいです。マーベル映画の場合、こまかい矛盾は気にしないまたは自分で想像して解決する、くらいにしておいたほうが、良さそうです。
あらすじ
主役シャン・チーの父シュー・ウェンウーは1000年以上も前、腕にリングをはめた無敵の武将だった。次々と敵を倒し世界を征服していった。
中国に魔術をあやつる村があるという。古い地図を頼りにその村へ向かった。車で竹林を通り過ぎると、開けた場所に出た。そこには美女がひとり立ちはだかっていて、「すぐに帰りなさい。さもなくば命がないと思いなさい。村へは行かせない」という。
美女は武術の達人であった。負け知らずのリングを使ってもシュー・ウェンウーは負けてしまった。
しかし二人は恋に落ち、美女ファラ・チャンは村を出てシュー・ウェンウーと一緒になった。二人は普通の人としての生活を始め、シャン・チーと妹のシャーリンが生まれた。
しかしシュー・ウェンウーが留守の間に、家に暴徒がやってきて一人で戦ったファラ・チャンはそこで命を落としてしまう。
シュー・ウェンウーは人が変わったようになった。シャン・チーは朝から晩まで人を殺す訓練をさせられた。妹は女の子であるため訓練はさせられなかった。が、見よう見まねでワザを習得していった。
兄と妹は、母親から緑色の石のペンダントを渡されていた。母親の故郷への道しるべとなるという。
シャン・チーは父親から、初の殺しの仕事を命じられた。妹には「3日で帰る」と言いながら、戻らなかった。兄が戻ってこないと思った妹は自分も家を出て行った。
現在、シャン・チーはカリフォルニアでホテルマンとして働いていた。駐車係だ。同僚のケイテイは10年来の女友だちでウマが合った。
ある朝、ホテルに出勤しようと二人でバスに乗っていると、シャン・チーの目の前にガタイのいい男が立ちはだかり「ペンダントをよこせ」という。最初は穏便に対応していたが、相手が暴力をふるったため、シャン・チーも暴力で返した。
バスには一般のお客様も乗っていたため、犠牲者が出ないように戦い、難を逃れたが、胸のペンダントは盗まれていた。
シャン・チーの戦いぶりに度肝を抜かれたケイテイは「説明して!」と詰め寄るが、シャン・チーは「戻ったら話す」といって自宅に戻って荷物をまとめ出て行こうとする。
問い詰めると「妹が香港にいる。自分が狙われたように妹も狙われるかもしれない。妹を助けに行く」という。ケイテイは「詳しいことは飛行機の中で」といって無理矢理ついていった。
シャン・チーは妹とは疎遠だった。久々に再会することになる。シャン・チーの元に届いていたハガキの住所へたどり着くとそこは、格闘技配信を行なっている会社のビルだった。
映画
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』
2021年9月3日公開