齋藤 孝著『夜型人間のための知的生産術』夜型生活は素晴らしい
齋藤先生の本としてはめずらしく図書館で蔵書しているところが少ないようで、近所ではみつからず、ちょっと足をのばしたところの6館目でようやく借りることができました。
この本を初めて手に取ったのは、2017年の年末。ある本屋さんで平積みされていました。タイトルが「夜型人間のための~」と面白い。齋藤先生は夜型なんだなとピンときました。ペラペラとページをめくってみると、興味深いことが書いてあります。立ち読みでざっくりと把握しましたが、図書館に並ぶころにもう一度ちゃんと読もうと思って待っていましたが、なかなか図書館の蔵書検索にあがってきません。
ということで、およそ1年待ちで手にすることができたのです。
推測ですが、近所の図書館の蔵書にないということは、大人気の齋藤先生の御著書の中でもめずらしく人気のない本なのでしょう。現時点で500冊は本を出されているということなので、1冊くらいこのような本があってもおかしくないと思いますが、それだけ「夜型人間」に興味がある人が多くないということかと思います。
齋藤先生も書かれていたとおり、
“世の中が「朝至上主義」になっている。みんなが早起きを目指してその多くが挫折をする。なんとか早起きする方法はないかと、専門家が書いた早起きの本を読もうとする”
ために、「早起きのすすめ」みたいな本は売れて、「夜型のすすめ」のような本は売れないというのが現実なのかもしれません。今のところは。
齋藤先生も幼い頃より、御自身が夜型だと感じ、ストレスなく社会生活を送るには夜型でもまかりとおる職業を選ばねばと思われていたとのことです。齋藤先生は御自身の特別な才能と努力でその生活スタイルを維持されているのであって、現実は多くの人が夜型では社会人として仕事ができませんので、強制的になおさざるをえないのだと思います。
本書は「夜型にすることで、こんなに生産性があがりますよ」といったことを中心に書かれています。夜型の人は迷うことなく参考にするべきです。
池上彰さんも、夜型であると著書に書かれていました。夜3時くらいまで執筆されていて限界がきたらバタンキューで眠るので、眠れなくて困るということはないとのことです。
私は残念ながら幼いころより夜が弱いタイプで、年末の紅白歌合戦は最後まで観れたためしはないし、思春期に流行っていたオールナイトニッポンも聞けたことはないです。どちらかというと、午前中に頭が冴えるようです。
こういう人間からすると、夜遅くまで起きていられる人はうらやましいですし、初めて徹夜をしたときは、大人になったような気になったものです。
齋藤先生や池上さんが夜型を宣言されることに、夜弱人間は興味津々です。ということで、本書は大変興味深い本でした。
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