映画『マトリックス』当時は最先端!のカッコイイ映像だった!
映画『マトリックス』が日本で初公開されたのは 1999年9月11日です。
世の中はノストラダムスの大予言が大流行2000年のカウントダウンを目前に控え、「なにか起こるのか?」「新しい時代になるのか?」といった妙に浮き足立った雰囲気に包まれていたような気がします。
そんなときに公開された映画『マトリックス』は日本でも大ヒットしました。
当時はなんかカッコイイ!と思ったのですよね。
まずビジュアル。
キアヌ・リーブス
主演のキアヌ・リーブスがロング・ブラックマントとサングラスで颯爽と彗星のごとく現われました。
あの形のサングラスも流行りましたね。
色が白く美しい肌、端正な顔立ちのキアヌ・リーブスは一躍時の人になりました。
ロングマントというのは、かっこよく見えるものですよね。長身のキアヌ・リーブスはよく似合っていました。
また「千葉真一の映画とともに育ったようなものだ」とアクション好きを公言するキアヌの鍛え抜かれたアクションシーンも見事でした。
ただルックスがよいだけでなく、映画の中でも動きで魅せてくれる。
ますますファンが増えるわけです。
また当時はまだWindowsが広まって間もない頃。コンピュータもMS-DOSが主流。真っ黒い画面に緑色のプログラムコードがタイピングされていく。
それさえもカッコイイ!最先端!
と思わせました。
最大の話題
映画『マトリックス』の最も大きな話題は、キアヌ・リーブスが体を後ろにのけぞって銃の弾をよけるシーンでした。
屋上でエージェント(敵)と撃ち合うのですが、まずエージェントが体を左右に動かして弾をよけます。その映像は、残像が残りまるで漫画のよう!
一人なのに上半身だけ何人も重なっているように見える。これも新しかった!
そしてキアヌが撃たれるシーンは、その瞬間だけスローモーションになって、弾道もよく見える。いくつもの弾をのけぞってよけるキアヌ。
このポーズがまた流行りました!
でも難しいのです。だからよっぽど体が柔軟で腹筋や背筋が強くなければできないワザでしたね。
ヒットの要因
こういった今までになかった新しい映像がカッコイイ!と話題になったこと。
キアヌ・リーブスが男女問わず人気が出たこと。
コンピュータの世界を演出したことで、新しい世界観を感じることができたこと。
多彩なアクションシーン。特に派手な銃の打ち合いや逃亡シーンも斬新でした。
あらすじ
映画のあらすじは、なかなか複雑です。
キアヌ・リーブス演じるネオはコンピュータ犯罪を犯すときに名乗っていた名前。表向きは大手ソフトウェア会社のプログラマーでトーマス・アンダーソンと名乗っていた。
ある日、ネオの自宅のパソコンに誰からかメッセージが送られてきた。それに導かれるように出かけたクラブでトリニティと名乗る女性と出会う。
次の日、出勤したネオに宅配便で携帯電話が届いた。電話が鳴り出ると「男達がネオを捕まえに来ている」と知らせる声がした。入口を見るとサングラスをかけた男達がネオに向かってやってくるのが見えた。
携帯電話の指示に従って逃げるネオ。しかし逃げ切れなくなった男達に捕まってしまった。
取り調べ中、ネオはコンピュータ犯罪のことを追及され協力するように求められた。
しかしネオは
「話すことはない」
と断った。
すると
「話す口はないからな」
と言われる。
どういうこと?と思っているとネオの口がなくなった。
驚くネオに男はサソリのような虫をネオのおへそから侵入させた。虫はネオの体に入っていった。悲鳴をあげるネオ。
目覚めるとネオは自分の家にいた。
「夢だったのか」
と思った。
クラブで知合ったトリニティが訪ねてきて、ネオを車に乗せた。
車には他に仲間が乗っていた。
そしてある装置を使っておへそから虫を捕りだしてくれた。
「夢ではなかったのか!」
驚くネオ。
トリニティは、モーフィアスという男性とネオを会わせた。
モーフィアスはネオに青いカプセルと赤いカプセルを見せ
「真実を知りたくないかい?」
と尋ねた。
真実を知りたかったネオは赤いカプセルを水で飲む。
するとネオは異次元に移動し、生まれ変わったかのような映像の世界が現われる。
いつの間にか、ネオの頭の後ろにはバルブのようなものがつけられている。
そしてコンピュータのプログラムにより別の世界(仮想空間)へ意識が移動し、人間として生活する。
街の中のどこかの電話が鳴ってそれをとると、仮想空間から現実へと意識が戻る。
んんー~、複雑だ!
まとめ
こういったわけのわからない不思議なストーリーも当時は「おもしろい!」ということで大ヒットとなったのです。
当時あれだけカッコイイ!最先端!と思った映画『マトリックス』も今観てみると「時代だな~」と感慨深いです。
映画
『マトリックス』
1999年9月11日公開