映画『キングスマン:ゴールデン・サークル』vs 女悪党麻薬密売
『キングスマン』の続編『キングスマン:ゴールデン・サークル』は前作を超えるおもしろさで、見応えタップリの作品です。
ホラー映画でもないのに、残酷なシーンをさらりと見せるあたりは、前作と変わっていません。
亡くなっていたと思っていたベテランスパイのハリーが生きていて、主人公の若きスパイ・エグジーと共に大活躍します。
前作では、頭に銃撃を受けて倒れたハリーを誰もが絶命したと思っていました。ところが、新開発の「アルファ・ジェル」を頭に巻き付け処置し回復していたのです。この技術は、銃社会に暮らす人たちが切実に願うことであり、だからこそ思いつく夢の技術なのでしょう。
撃たれたのは頭なのだから、頭さえ復活させたら、命も復活するというマンガのような考え方です。
「ゴールデン・サークル」とは
映画のタイトル「ゴールデン・サークル」とは女性悪党のポピー率いる世界最大の麻薬密売組織の名前です。
手下はポピーへの忠誠の証として皮膚に金を流し込んで輪を形取った刺青=「ゴールデン・サークル」を埋め込まれます。
そしてポピーの命令に従って犯罪を犯していくことになるため、証拠を残さないように、指紋と歯を削られ、声帯を失います。
命令に背いたり失敗すると、ミンチ機に放られ、ミンチになりハンバーグにさせられます。なんとも残酷です。
主な登場人物
エグジー:
主人公。
前作では新人スパイとして研修を受けその後活躍し地球を救う。
ハリー:
エギーをスカウトしたベテランスパイ。
前作で射殺され絶命したと思われていた。
マーリン:
エギーの教育教官だった。
情報技術者。司令官的な役割。
ティルデ王女:
スウェーデン王女
前作でエグジーが救助し恋人となる。
アーサー:
キングスマンのトップ。
前作のアーサーはエグジーを毒殺しようとして逆に毒殺された。
本作では別人が演じているのでコードネームが「アーサー」で引き継いだのかも。
シャンパン:
ステイツマン(秘密スパイ組織)のボス。
キングスマンと協力し合う
ジンジャー:
ステイツマンの女性技術者。
現場志望。
ウイスキー:
ステイツマンのベテラン優秀スパイ
テキーラ:
ステイツマンのスパイ。
やたらと強い。
【悪党】
ポピー:
麻薬組織の女性ボス
チャーリー:
元キングスマン研修生。
ポピーの手先となりキングスマンと敵対する。
エルトンジョン:
ポピーに軟禁されてしまった。
エギーたちを助けてくれる。
悪党・ポピーの企み
あらゆる麻薬を密売して大金を稼いでいたポピー。
しかしその麻薬にはウイルスを仕込んでいました。
ポピールートで入手した麻薬を使用した者はそのウイルスに感染し
ステージ1の感染者は青筋が皮膚に現われ、ダンスをしたくなる。
ステージ2に進むと脳がやられて躁(そう)状態になる。
ステージ3になると全身麻痺が起こり、12時間以内に死んでしまう。
解毒剤は全世界に配置していて、アメリカ大統領がポピーの要求を飲めばただちにドローンで配送するとテレビ放送で呼びかけます。
そのポピーの要求とは
麻薬を合法にすることと麻薬戦争を終わらせること。
アメリカ大統領はいったん無視を決め込みました。
すると抗議が殺到したため、やむを得ず決断します。
それは「いったん要求をのむ」と見せかけて支持率を回復。
その後はジャンキーたちを一掃できればしめたもの。
ということ。
しかしそんな卑怯なことを言っていた大統領はのちに失脚してしまいます。
本作の見どころ
悪党ポピーの強烈キャラと、ゴールデン・サークルとの戦いです。
今回も世界的規模で大問題が発生し、最終的に世界を救います。
イギリスからアメリカのケンタッキーへ飛んだり、地雷に油断できないカンボジアに行ったりします。
またキングスマンと同じようなスパイ組織ステイツマンの存在も見逃せません。
そして誰が味方か敵か、味方だと思っていたら敵だったということが今回もあります。
死んでいたと思われていたハリーが帰ってきます。しかし最初は記憶喪失ですっかりベテランスパイのオーラなしです。ところがエグジーの発想が功を奏し記憶が蘇り、悪党を見破る勘も冴え、活躍します。
あらすじ
エグジーは友人の誕生日パーティに出かけようとしたとき、かつてのキングスマン候補生で失格者・チャーリーに襲われる。
マーリンの助けもあってなんとか逃れて誕生日パーティに参加する。
エグジーは今度恋人のスウェーデンの王女・ティルデ王女の両親であるスウェーデン国王夫妻と会食をすることになっていた。そのため飼い犬のJBの世話を一晩友人のブレンドンにお願いすることにした。
するとエグジーが会食していた夜に、キングスマン本部、エグジーの自宅、女性キングスマンスパイのロキシー宅が次々と爆破されてしまい、キングマンのリーダー・アーサー、エグジー宅で犬のJBの世話をしていたブレンドン、ロキシーが亡くなってしまう。
すっかり廃墟となってしまった爆破跡を見て、落ち込むエグジーはマーリンと共に「最後の審判の日」という任務を実行することにした。
「まずは買物をしよう」
とマーリンはワイン屋にエグジーを連れていく。
第3試飲室へ入ると、キングスマンのマークを合わせはめ込み扉を開くと中には「ステイツマン」と書かれた酒瓶が1本入っていた。
「これだけ?」
とガッカリした二人は、亡くなった者たちを偲んで酒を飲み始めた。1本が空になりかけたとき、瓶の下の方に「ケンタッキー」という文字が見えた。
「なにか関係あるのでは?」
と思った二人は、わずかな手掛かりを頼りにアメリカのケンタッキー州にあるステイツマンの醸造所へ向かった。
そこはキングスマンと同じスパイ組織「ステイツマン」の本部だった。
ステイツマンのボス・シャンパンと対面し、お互いに協力し合うことにする。
映画
『キングスマン:ゴールデン・サークル』
2018年1月公開
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