映画『彼女がその名を知らない鳥たち』予想外のラスト!

イヤミスの人気作家・沼田まほかるさんの原作。

白石和彌監督、主演・蒼井優さん、相手役に阿部サダヲさん。

数々の賞を受賞した話題作です。

 

阿部サダヲさん

長澤まさみさん主演の映画『MOTHER マザー』のプロモーションでラジオに出演されていた阿部サダヲさんが

「『MOTHER マザー』で演じた遼という男は、いままで演じた中で一番ひどい男です。

それまでは『彼女がその名を知らない鳥たち』の陣治という男が一番ひどい男でした。

けれども陣治は最後に救われました。

遼は救われない。

ただただひどいヤツです」

というようなことを言っているのを聞いて、『彼女がその名を知らない鳥たち』のことを思い出しました。

 

映画『MOTHER マザー』で阿部サダヲさんが演じた遼は、確かにろくでもない男でしたけれど、『彼女がその名を知らない鳥たち』の阿部サダヲさんも観たくなりました。

 

阿部サダヲさんはこの作品でブルーリボン賞主演男優賞を受賞しています。

小回りのきく、機敏な動きの役どころは合っていて、阿部サダヲさんらしさが出ています。

 

不潔で汚らしい人物を演じるのって、難しいですね。

陣治は小説のほうが、もっと汚い感じです。それを映像で見せられたら私は最後まで観ることができなかったと思います。あの程度にしてくれて良かったです。

 

陣治は”ひどい男”というより、”純愛を貫いた人”でした。

 

蒼井優さん

また蒼井優さんがその年の日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞した作品です。

授賞式は印象的でした。

この年の優秀主演女優賞は

新垣結衣『ミックス。』
土屋太鳳『8年越しの花嫁 奇跡の実話』
長澤まさみ『散歩する侵略者』
吉高由里子『ユリゴコロ』
蒼井優『彼女がその名を知らない鳥たち』

と若い女優さんばかり。

映画の興行収入としましては

『8年越しの花嫁 奇跡の実話』が断トツで、次いで『ミックス。』です。

『ミックス。』14.9億
『8年越しの花嫁 奇跡の実話』28.2億
『散歩する侵略者』1.8億
『ユリゴコロ』2億

しかしその年の活躍ぶりはみなさん同じように大活躍していますから、これはやっぱり作品を観なければわからない、ということでいつかは観てみようと思っていたのです。

 

『彼女がその名を知らない鳥たち』での蒼井優さんの演技はすごかったですね。

いろんな表情、感情のゆさぶりがあって、からだと心がよく持っているな~と感心しきりです。

女優さんって大変な仕事だなとますます思いました。

いろんな覚悟がないと出来ませんね。

 

原作者:沼田まほかるさん

作家・湊かなえさんの出現でその分野が脚光をあびたといえる「イヤミス」。

イヤミスとは読んでいるうちにイヤな気分になり、読み終わっても後味が悪い「いや~な気分になるミステリー物語」です。

イヤミス分野で代表的な人気作家・沼田まほかるさんの原作です。

 

同じく日本アカデミー賞優秀女優賞を受賞した吉高由里子さんの主演映画「ユリゴコロ」の原作者でもあります。

 

回想と現実

回想シーンと現実がしょっちゅう混じり合います。

回想と現実が混じり合う映画では、時間軸がよくわからなくなる映画がありますが、この映画はそんなことはありません。

うまい具合に種明かしにもなっています。

これは監督の腕!なのでしょう。

小説と映画

最初に映画を観まして、ストーリー展開が素晴らしいと思い、小説を読んでみましたが、素晴らしかったです。

このストーリー展開を元に映画にしたならば、おもしろい映画になるのもわかります。

イヤミスといわれるだけあって、嫌なとんでもない人たちが物語に出てきますが、現実にありえなくもないです。

 

 

ラスト

小説のほうはラストがうまく消化できませんでした。つまりよくわかりませんでした。

もっと読み込みが必要なのかもしれません。

白石監督はそこをご自分なりに解釈して作られたのかなと思っています。

映画のほうがわかりやすいと私は思いました。

映画は伏線が最後にうまく回収できていて、納得しました。

「鳥」の演出は小説ではどうなっているんだろうと思って文中を探しましたが、よくわかりませんでした。

映画はわかりやすいです。

 

ラストは泣ける人も多かったようです。

 

あらすじ(冒頭)

蒼井優さん演じる北原十和子が昔の恋人・黒崎俊一(竹野内豊)を忘れられずに、佐野陣治(阿部サダヲ)と暮らす。

なにかに不満な毎日でイライラしやすく、レンタルショップやデパートにガッツリとクレームを入れる十和子。

デパートの時計売り場の主任・水島(松坂桃李)は意外にもイケメンで一目で気になる存在に。

水島は既婚者だったが十和子は関係を持つようになった。

 

陣治は十和子に食事を作ってくれたり、マッサージをしてくれたりとかいがいしく尽くしてくれる。そして水島との関係を心配してストーカーまがいのことをしては
「ダマされているんだ。別れろ」
という。

 

そんなしつこいところもうっとおしいし、不潔で汚い身なりの陣治のことがうとましい十和子だったが、陣治が働いているおかげで生活ができていることを考えると我慢するしかなかった。

 

黒崎と別れて8年経ったある日、黒崎に電話をかけてしまった。

 

そのことで十和子の部屋に刑事がやってきて黒崎が5年前から行方不明で失踪届が出ていることを初めて知って動揺する。

水島からは家に変なものが送りつけられたり、顧客名簿が紛失したり、誰かにつけられたりしている気もする。それは十和子が一緒に住んでいる陣治の仕業ではないかと言われる。

十和子も、陣治が嫉妬の余り嫌がらせをしているのかもしれないと思い始める。

もしかして黒崎のことも嫉妬の余り陣治が殺したのではないかとも思い始めた。

 

しかし、それはまったく違ったのです!

 

おもな登場人物

北原十和子:蒼井優
佐野陣治:阿部サダヲ
水島真:松坂桃李
國枝カヨ:村川絵梨
黒崎俊一:竹野内豊

 

映画
『彼女がその名を知らない鳥たち』
2017年10月公開

http://kanotori.com/

 

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