映画『ジュディ 虹の彼方に』わがままスターの末路
レネー・ゼルウィガーは2001年の映画『ブリジット・ジョーンズの日記』の主演を演じて「等身大の若い女性を自然体で演じた」と高い評価を得、日本でも大ヒットしました。
私も“当時の人気映画“を観ておこうと劇場に足を運んだことを思い出します。
『ジュディ 虹の彼方に』のレネー・ゼルウィガーはあの当時のおもかげはありますが、年齢よりも老けて見えたことに、まず驚きました。
演じたジュディ・ガーランドが高齢だったのかと調べてみましたら、47歳で亡くなったとのこと。
歌っている姿は、日本でいったらカラオケの本人映像でお見かけする『愛の賛歌』を歌う越路吹雪さんのように見えました。
『オズの魔法使』はモノクロで古い感じを受ける映画です。戦前の1939年といいますから、それもそのはずです。楽曲『虹の彼方に』は名曲だと思います。
映画を観ていると、あの当時『オズの魔法使』はアメリカで大ヒットし、主人公のドロシーも大人気となり、演じたジュディ・ガーランドも歴史に残るエンタティナーとしてアメリカでは尊敬されているようです。
戦前に撮影されたということもあって、当時は人権尊重もなく、健康の知識も乏しい時代で、ジュディ・ガーランドは睡眠時間もロクに与えられずに、薬漬けにされ、太らないように食事制限され、自由な時間も少ないなど、なんとも劣悪な労働環境で2歳から働いていたことは気の毒に思います。
いまだったら、アメリカこそ、うるさく人権を主張するでしょうね。
最近はめっきり聞かなくなりましたが、スターのわがままでライブ時間が遅れたりドタキャンしたりと、それがまかり通った昔の芸能界を目の当たりにしました。
日本でもつい何年か前まではよく聞きました。いまでも一部のアーティストであるみたいですけど。
特に再婚した夫が彼女のために駆け回ったけれど、契約がとれなかったことに激怒するシーンは「ひどすぎる」と思いました。
レネー・ゼルウィガーの熱演は伝わってきました。
ラストは『虹の彼方に』をステージで歌いますが、途中歌えなくなります。すると観客がひとりひとり立ち上がって歌い出し、会場全体で歌う
といったシーンで感動の場面かと思いますが、文化の違いでしょうか、時代もあるのでしょうか、私の感受性が鈍いのもあるしょう、ステージも歌も特に響いてきませんでした。
ただ『オズの魔法使』の主演の女の子の一生はこうだったと知ることができました。
U-NEXTで観てみる ↓