映画『インビジブル・シングス』透明人間!ドイツのSFミステリー
10代若者が活躍するドイツのSFミステリー映画です。
主人公の女の子・スーは研究者の母親が開発した科学物質NT26Dを事故で浴びてしまい、透明人間に。特殊能力をもったスーと母親は何者かに狙われ、母親は誘拐されてしまう。母親を救うために、機械オタクの友人アプリと転校生のロビーとで透明人間になれる武器をいかして敵地に乗り込みます。しかし母親は敵とグルではないかとの疑惑もわきます。母親は本当は敵か味方か?研究のために子どものことなんかどうでもいいと思っているに違いないと孤独の気持ちをかかえるスーは母親の本当に気持ちに気づくことができるのか?
12歳の女の子がハッキングをしたり、ドローンで敵を攻撃したり、AIロボに相談したりとイマドキのAI技術もふんだんに使われています。
原題は
「invisible Sue」
見えないスー
“透明人間になってしまう、主人公スー”
といったところでしょうか。
主な登場人物
スー:
主人公
12歳の女の子
母親は優秀な科学者
カヤ:
あだ名はアプリ
スーと同じ学校の女の子の友だち
発明したりハッカーをしたりとメカに強い
学校では変わり者といわれている。
初めての友だちはスー。
トビー:
スーの学校に転校してきた男の子の友だち。
自転車乗りが得意。
NT26Dとは
スーの母親が開発した化学物質です。
現代の医学では治せない病気や怪我を治すために開発しました。
その証拠にスーがNT26Dを浴びたときに受けたひどい傷は次の日には跡形もなく消えていました。
スーはNT26Dを浴びてしまったために透明人間になることができるようになります。
透明になるには気温があがったり、温かいものを触ったりという条件が必要です。
そのためスーはカイロを持ち歩き、透明になりたいときに使用するとある程度コントロールできます。
透明になったスーに触ると触った者も透明になります。
透明になるときは接触している物質(着ている洋服など)も透明になります。
透明になった後は非常に疲れます。
他人も一緒に透明になった場合はよけい疲れます。
疲労が激しいと透明になれません。
眠ると復活して透明になろうと思えばなれます。
透明人間になっていても赤外線カメラで見ると映って見えます。
スーは透明人間になるという現象がおきましたが、NT26Dの効果は人によってさまざまで他人に変身できるという現象のこともあります。
孤独感
スーは仕事に没頭する母親に対して寂しい思いをいだき、反抗的になっていました。
12歳はちょうど思春期で心が揺れ動く難しい年頃ですね。
母親も仕事熱心なあまりに「自分は良い母親ではないわね」とつぶやきます。
のちにスーは母親が自分を助けようと必死になっている録画動画を見てその思いを改めるシーンもあります。
ドイツ映画
ドイツ映画はあまり観る機会がないので、ふだんの生活の様子など興味深く観ました。
お城のような広くて古い家に住んでいたり、学校も歴史建造物のような建物でした。演出だと思いますが。
研究室や会社は近代的でした。
ハロウィンに若者が集うクラブのようなところ、流れている音楽、格好などの様子も今のドイツを表しているのでしょうかね。
12歳の女の子がハッキングをしたり、ドローンを操作して敵を攻撃したり、AIに相談してアドバイスをもらったり、現代っぽい要素はおもしろく見ました。
あらすじ
(途中まで)
スーは12歳の女の子。
父親はミュージシャンでときどきツアーのため家を留守にする。母親は優秀な科学者で仕事熱心。
スーは学校に行くといじわるな女の子に目をつけられ、目の敵にされている。学校でも家でも孤独を感じ寂しい思いを募らせていた。
そんなとき母の誕生日がおとずれ、こんな日も研究室にこもりっきりの母親を喜ばせようとスーは父親とともにバースディケーキを持って母の研究室を訪れる。
しかし母は「なにしにきたの!」「早く出て行って!」と激怒。
スーの気持ちを汲み取ろうとせず、ちっとも喜んでくれない母親にガッカリし、キレてしまったスーは、持ってきたバースディケーキを空中めがけて投げつけた。
するとそのケーキがなにかの機械のスイッチを起動させてしまった。
機械が動き出し、止めようとしてもどうにもならない。
スーは機械から出た化学物質を体に浴びてしまった。
次の日、体はぐったり。吐き気もする。それでも学校へ行くスー。
ロッカーの前で転校生の男の子ロビーから声をかけられる。話しているといじわるな女の子たちがやってきてもめてしまう。
するとスーの体が透明に!
びっくりしたスーはトイレに駆け込む。
トイレには女の子がひとりいて、透明になったままトイレの流し台を使ったりするスーを見て、勝手にものが動いたと思い込み先生を呼んできた。
先生が到着したころにはスーの体は元通りになっていた。
転校生の男の子ロビーはスーに「一緒になにかしようよ」といじわるな女の子のいうことなんか気にせずに友情をしめしてくれる。
一連の出来事を端から見ていた発明&機械オタクのカヤ(あだ名はアプリ)もスーに協力的。
3人は仲良くなる。
透明人間になってしまうことを母親に打ち明けたスーは
「早く元通りになおしてよ!」
と母親を責める。
母親は
「しばらくは外出しないで。学校へも行かないで。この能力を知った者がいたら狙われてしまうから」
とスーに言うが、母親に反発しているスーは言うことを聞かずに出歩く。
するとある夜、母親とスーが車で家に戻ってきて、車から出ようとしたときに男たちに襲われ、母親は連れ去られてしまった。スーはすんでのところで透明に変身して助かった。
母親を救うために、トビーとアプリに協力を求め、3人で母親を救出しようと動き出す。
まず機械オタクのアプリが、スーの母親を連れ去った車はDEC(ドリルエナジー社)の車だと突き止めてくれた。
3人はDEC社に乗り込むことに。
トビーとスーは透明人間になって社内へ、アプリは外から指令を出すという作戦だ。
建物内を捜索するも母親の姿は見当たらない。
トビーはスーの手をうっかり離してしまい廊下で突然姿を現わしてしまったところを職員に見られてしまった。「子どもたちが侵入している」と社内で通報され、大人たちが一斉に子どもたちをつかまえようとする。
トビーとスーは急ぎ社外へ向かいなんとか脱出成功。
アプリと合流してその場を立ち去った。
映画
『インビジブル・シングス 未知なる能力』
2018年ドイツ製作
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