藤原竜也主演映画『鳩の撃退法』複雑すぎておもしろい?!

8月27日に公開が予定されている映画『鳩の撃退法』。

タイトルを見ただけでは「なんのことやら?!」とよくわからないですよね。

鳩がたくさん出現して被害が多発しているので駆除する話なのでしょうか?

 

 

小説『鳩の撃退法』

『鳩の撃退法』は直木賞作家・佐藤正午さんの長編小説です。

原作者のお名前も「んん?」と気になるお名前ですがペンネームだそうです。

お昼12時つまり正午に鳴る消防署のサイレンの音を聞いて、小説の執筆を始めていたという習慣から名付けたそうです。

ひとひねりあるのですね。

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注目すべき点は?

ということで「鳩の撃退法」の“鳩”も単純に鳥の鳩ではありません。

ひねっています。

タイトルもひねっていますが、小説も複雑です。

そこが注目すべき点でしょう!

 

 

普通じゃない原作本

変わっている本でしたね~。もちろんこういう手法はあるのでしょうけれど、なかなかないです。

本に書かれている内容は、主人公の津田伸一が書いた創作でもあり、体験した実話でもある。

 

この小説は同時進行あるいは今までの経験、あるいはこれから起こる話?が入り交じっているのでどこまでが創作なのか事実なのかわからなくなります。

それをどう映像として表現されるのか

すごくおもしろくなりそうですし、失敗したらつまらなくもなりそう。

 

 

もちろん途中で寝てしまってはわけがわからなくなるでしょうから

映画館には絶対に寝不足で行ってはいけないですね!

 

 

セリフが長い

この小説の登場人物は話が長いです!

「おしゃべり好きなのか」

「こんなにしゃべるか」

と思いながら読んでいました。

カギ括弧「 から
カギ括弧 」まで

ホントに長い。

橋田壽賀子さんのドラマ以上のセリフの量かと。

映画ではどうなっているのかな?

と個人的に興味津々です。

 

 

主人公・津田

藤原竜也さんが演じるのは直木賞を受賞したことのある、作家の中年男性です。藤原さんを中年といっては失礼かもしれないですが、小説ではそういう設定です。

直木賞を受賞したときはサイン会も行ない人気もあったけれど、落ちぶれて貯金もなく、女性の家に居候し、女性所有の車を使い仕事をしてなんとか過ごしてきた。昭和レトロなさえない風貌。

いざというときに頼りになるのは「女性だ」というのは津田の信条。

元彼女なのか、詳しくは書かれていないけれど、住まわせてもらっているということはひとつの才能かと。

 

 

映画の見どころ

一番の見どころは、現在と過去と未来のつながりです。

 

どこまでが実話なのか

どこからが創作なのか

そして「鳩」の謎

 

はまれば、おもしろい作品になりそうです。

 

 

 

 

キャスト

津田伸一:藤原竜也

鳥飼なほみ:土屋太鳳

幸地秀吉:風間俊介

沼本:西野七瀬

倉田健次郎:豊川悦司

 

 

小説あらすじ

バーを経営する幸地秀吉は幼稚園年少組の娘・茜と妻と暮らしていた。

深夜、自分の店を閉めた後はまっすぐ家に帰らずそば屋やおでん屋など近所の店で休憩して酔いを覚ましてから帰宅するのが常だった。

 

 

この日はドーナツショップに寄った。

すると店員と席のことで揉めていた男が自分の席に相席を求めてきた。

男は「ピーター・パンとウェンディ」というタイトルの分厚い本を持っていて、千円札を栞がわりに挟んでいた。

 

 

幸地秀吉は男と初めて会話を交わした。

男の名は津田伸一という。

「女優倶楽部」いわゆる無店舗型性風俗特殊営業に所属するコンパニオンの送迎担当の仕事をしていた。

 

 

津田は銀行に勤める女性の家に居候していた。

女性は早朝に家を出て夜5時半には帰宅する。そして夜10時には就寝する。

津田はその女性の所有している車を借りて送迎ドライバーの仕事を夜中にこなしていた。朝方部屋に帰って寝ると入れ替わりに女性が出勤する。そんな二人だった。

 

 

 

津田の住まいの近所に「房州屋」という古本屋があった。そこの主人に津田は3万2千円お金を借りていてなかなか返済できずにいた。

房州老人はまもなく亡くなってしまうが、津田に形見としてキャリーバッグを残した。このキャリーバッグはもとはといえば津田の物だったが、房州老人に買ってもらい、そして戻ってきたのだ。

しかしキャリーバッグには4桁の暗証番号が必要な南京錠がかかっていて簡単には開かなかった。なんとかして暗証番号をつきとめバッグを開けるとその中には大量の札束が詰め込まれていた。

 

数えると34,030,000円だった!!

 

房州老人はこんな大金をどうやって手に入れたのか。

これを毎日持ち歩いていたのか。

そしてなぜ津田にくれたのか。

謎だった。

 

 

津田はキャリーバッグの大金から3枚ほど抜き出して、床屋に行ったときそのうち1枚だけ使った。

しかしその1枚に「偽札」に疑いが掛けられた!

 

せっかく大金を手に入れたと思っていたのにキャリーバッグの残りの大金もすべて偽札だったら?!

と思うと気が気ではない。

 

 

房州老人は津田に偽札を残したのか?

それとも偽札は1枚だけで、残りは本物なのか?

偽札だとしたら、いますぐ手放したい。

けれど本物だったら、手放すのはもったいない。

でもどうやって調べる?!

 

 

葛藤するがやがて津田は決断する。

また房州老人が亡くなった頃、ドーナツショップで知り合いとなった幸地秀吉は神隠しのように忽然と姿を消してしまっていた。しかも家族ごと。

新聞にも「一家三人が不明」という見出しで載った。

この一家神隠し事件と偽札は関連しているのか?

 

 

映画

『鳩の撃退法』

8月27日公開