安住紳一郎・齋藤孝『話すチカラ』今のうちに買っておくべき一冊!

かつての先生と教え子である、人気大学教授と人気アナウンサーの共著です。

両人ともテレビによく出演されていることもあり認知度も高く、このお二人の共著となったら、売れないわけがないでしょう。

発売1ヶ月ですでに12万部突破のベストセラーとのことです。

迷っていたら買った方がいい

鼻から気にかけない人に無理強いしませんが、ファンの方はもちろん、もし買おうかどうか迷っているんでしたら、今のうちに買っておくべき本でしょう。

一度読んだあとも、また数ヶ月、数年経った後に読み返して使える本だと思います。

最近は本が売れないと言われ続けていますが傾向としては、次から次へと新しい本が数多く出ています。

「数打ちゃ当たる」じゃないですけど、1冊の本の売れ数が少ないかわりにたくさん本を出版しようという戦略なのでしょうか。

本書も増版するとは限りません。

やっぱり欲しかったなと思ったときに電子書籍は買えたとしても紙の本としては手に入らなくなるかもしれません。

人気の中古本は定価より値段が高くなることもあり「早く買っておくと良かった」ということになりかねません。

という理由から「迷ったら買う」をお薦めします。

齋藤孝さん

齋藤孝さんは、明治大学の教授です。

専門は教育学。日本語教育学など。わかりやすく言えば国語の先生です。

安住さんが明治大学へ通っていた頃、齋藤先生の授業を受けられました。

齋藤孝さんはお若い頃、本を書きたくて仕方がなかったそうです。

「なぜ本を書かせてくれないんだ。書きたいことはたくさんあるのに」

と悶々としていたと言います。

それが今ではご自分でももはや把握できないと言われるほど多数の本を出版されています。

齋藤孝さんが世間に知られるきっかけとなった最初のベストセラー本は

2001年の

「声に出して読みたい日本語」

です。

声に出して読みたくなる本の一部などをまとめた本です。

安住紳一郎さん

TBSアナウンサーです。

オリコンの「好きな男性アナウンサーランキング」で最初から5年連続1位になり2009年に殿堂入りしていますので、現在のランキングにはランクされません。

TBSの年末の看板番組「輝く!日本レコード大賞」の総合司会を2012年から務めています。

土曜日夜22時からの報道・情報番組の司会を務めています。

人気もありますが、局を代表する番組を任されていますから実力もあるアナウンサーです。

「話のプロ」の安住さんの実力は2005年から続いているラジオ番組「日曜天国」のフリートークでも発揮されていました。

いましたというのは、最近ではかつてのようなフリートークがほぼないからです。

残念ですが、いろいろ事情があるのでしょうね。こんなにおもしろくフリートークができるアナウンサーはなかなかいないでしょう。いずれ復活することを願っています。

人気実力ともに抜きん出ている安住アナウンサーですが、秋田県の人はほぼ知りません。

「誰、それ?」

とぽかんとされます。秋田県はTBSが放送されないからです。

でも「東京の人気アナウンサーがお見合い番組で来てたみたいだよ」と言っていました。どの番組だったんでしょうかね?番組じゃなかったりして。

 

 

本の作り

本の作りは、誰でもわかりやすく読めるようにと構成された、最近のハウツー本の傾向、よく見かける編集の作りです。

堀江貴文さんやメンタリストDaigoさんの本の作りと似ています。

そのおかげでほんの1時間くらいでサーッと読めてしまいます。

それで

「なんだ、簡単なことしか書いていないじゃないか」

と評価してしまうのはもったいないと思います。

実は奥深いことが書かれています。

ラジオで安住さんはもっと詳しく話していたのになと。

たとえば「ん」の発音についても結構な時間をとって詳しく話していましたが、本ではサクッとまとめられています。

齋藤孝さんは福澤諭吉の「学問のすすめ」をよく薦めています。本書でも書かれていましたが、なぜ薦めるのかこちらもサラッとまとめられています。

メンタルケア

「出る杭は打たれる」通り、目立っている人は何かと言われてしまいます。

ファンも多ければ、批判的な人もいます。

これはどうしようもないことです。

メディアに出ることもなく普通に暮らしている一般人でも仲の良い人もいれば、悪口を言われてしまう場合もあります。

そこでお二人がメンタルケアについてどう思っているのか、興味深いお話が書かれています。

ラジオでは安住さんも時に涙をポロリとすることもあるとおっしゃっていました。こんなに恵まれている人でもと思いましたが、その頑張ってらっしゃる姿に励まされます。

 

 

表紙の写真

安住さんは、表紙の写真に不満のようです。大学で講義していたときの写真を相談もなしに使われたそうですが、他人から見たらいつもの安住さんです。ご自分が納得のいく、映りの良い写真はどういうのをいうのか、見てみたいものです。

 

 

次はマニアックに

第二弾があるとしたら、ぜひ「マニアックな内容」にしていただきたいです。

かつて安住さんがラジオでTBS社内での「言葉をどう読むか統一・確認する会議」のお話をされていたのが非常に面白かったです。

それは動物が死んだときは「亡くなった」とは言わないがパンダだけは特別な国民感情あるので「亡くなった」と言って良いとか

ゴールデンウィークと言うのは民放だけで、NHKでは決して言わない。NHKでは大型連休と言う。そのワケは・・・とか

「ハロウィーン」を「ハロウィン」というかどうか、アクセントを「ハ」に持ってくるか「ウィ-」に持ってくるかどうかとか

といった内容だったと思います。

また会議とは関係ないですが

最近の報道番組の番組終わりのおじぎが長すぎる、深すぎる、これはどうでしょうか

といった発言もしていました。

こういうマニアックな話とか裏話とかぜひ読んでみたいです。

テレビドラマで

昔のテレビドラマでいまだ印象に残っていることを思い出しました。

それは観月ありささんが天気予報のキャスターを演じていたドラマでした。

日本地図の晴れマークが多いことを指して

「明日は全国的に良いお天気です」

とアナウンスしたら、放送後、戸田恵子さん演じる上司がすごく怒ったんです。

なぜ怒られたのかわからず悩む観月ありささんに

「そんなこともわからないの!自分で考えなさい」

的なことを言うのです。

結局

「『良い天気』というのは人によって違う。雨を望んでいる人にとって、晴れは『良い天気』ではない。なのにあなたは何も考えずに晴れ=『良い天気』と言った」

ということだったんですね。

すごく印象に残って、それ以降天気予報をそういった観点で見ていましたが、圧倒的に晴れ=良い天気といっていましたからドラマの中だけだったのかもしれません。

でもそういったアナウンサー小話は興味津々です。

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